0487 (右手の背側骨間筋)

J0487 (右手の背側骨間筋)
右手背側の解剖図で、赤色に塗られているのが「背側骨間筋(dorsal interossei)」です。要点だけ説明します。
- 構造と位置
- 第2〜第5中手骨の間にある羽状筋で、通常4筋あります。
- 図では中手骨の背側(手の甲側)に、各筋が2本の頭で隣り合う中手骨から起こり、近位指節骨の基部や伸筋腱膜(伸筋腱の腱膜)へ向かっています。
- 作用
- 第2〜第4指を手の正中線(第3指)から「開く」動き=外転を行います。
- あわせてMCP関節を屈曲、PIP・DIP関節を伸展するのを助け、把持や指の細かな調整に寄与します。
- 神経と血流
- 尺骨神経の深枝が支配。
- 背側中手動脈などから血流を受けます。
- 図中の主なラベルとの対応
- 01 尺骨、08 橈骨、02 尺骨茎状突起、09 橈骨茎状突起
- 03 背側手根間靱帯
- 04 第5中手骨
- 06 総指伸筋腱(背側骨間筋の上を走る腱が見えます)
- 07 基節骨
- 機能的なポイント
- 小指と母指は専用の筋(小指外転筋、母指外転筋など)があるため、背側骨間筋の外転は主に第2〜第4指に作用します。
- 掌側骨間筋は反対に「内転」を担い、図「J0486」と対になる関係です。
この図は「右手の背側骨間筋」を手根や橈尺骨の目印とともに示し、各筋の起始・走行・停止と周囲構造(伸筋腱、靱帯、中手骨・基節骨)との位置関係を俯瞰できるように描かれています。
アノテーション
01
A02_0739(尺骨)Ulna →Ulna【尺骨】Ulna (A02_4_06_001)
02
A02_0755(茎状突起(尺骨の))Ulnar styloid process→Processus styloideus ulnae【茎状突起(尺骨の)】Ulnar styloid process; Styloid process of ulna (A02_4_06_017)