0178 (右の尺骨:橈側からの図)

J0178 (右の尺骨:橈側からの図)
この図は「右の尺骨(橈側=親指側から見た面)」です。番号は尺骨の主要ランドマークを示しています。
- 00 尺骨(Ulna):前腕の内側(小指側)にある長管骨
- 01 肘頭(Olecranon):肘の後方に触れられる大きな突起。上腕骨の滑車と関節して屈伸の支点になる
- 02 後縁(Posterior border):骨の背側の鋭い縁。皮下で触知しやすい走行の目印
- 03 後面(Posterior surface):尺骨幹の背側面。前腕後群筋の付着部が広がる
- 04 尺側手根伸筋の起始部:前腕背側の伸筋の一つで、第5中手骨底へ向かう腱となる
- 05 滑車切痕(Trochlear notch):上腕骨滑車と噛み合う半月状の関節面。肘関節の主関節面
- 06 鈎状突起(Coronoid process):前方へ突出する突起。上腕骨の冠状窩と対になる。尺側手根屈筋などの起始部
- 07 橈骨切痕(Radial notch):近位橈尺関節を作る橈骨頭との関節窩。輪状靱帯で保持される
- 08 回外筋稜(Supinator crest):回外筋が付着する縦の稜(Crista musculi supinatoris)
- 09 尺骨粗面(Ulnar tuberosity):上腕二頭筋腱に続く尺側の筋(腕橈骨筋は橈骨、ここは主に上腕筋)などの停止部として重要
- 10 骨間縁(Interosseous border):橈骨との間の骨間膜が付く鋭い縁。前後区画の境界
- 11 尺骨頭(Head of ulna):遠位端の小球状部。遠位橈尺関節を構成
- 12 関節環状面(Articular circumference):尺骨頭の周囲を取り巻く関節面で、橈骨尺骨切痕と関節する
- 13 茎状突起(Ulnar styloid process):遠位端の突起。尺骨側副靱帯や三角線維軟骨複合体(TFCC)の付着部付近
ポイント
- 近位端の01・05・06・07が肘関節周り、幹部の02・03・08・09・10が筋付着と骨間膜、遠位端の11・12・13が手関節や遠位橈尺関節に関わります