0319 (右前腕の骨と靱帯:手の回旋位の掌側からの図)

J0319 (右前腕の骨と靱帯:手の回旋位の掌側からの図)
この図は「右前腕の骨と靱帯(手の回旋位/掌側)」を示しています。橈骨と尺骨のあいだで前腕の回内・回外(手のひねり)を可能にする関節と靱帯、膜の関係がポイントです
- 01 上橈尺関節:肘の近位側で橈骨頭と尺骨がつくる関節。回内・回外の軸の一端。
- 02 下橈尺関節:手首近くの遠位側の橈尺関節。回内・回外の軸のもう一端。
- 03 橈骨輪状靱帯:橈骨頭を輪状に取り巻き、橈骨頭が回転しやすいように安定化。肘側の回旋を支える要。
- 04 上腕二頭筋腱:橈骨粗面に付着し、肘屈曲と回外(手のひらを上に向ける動き)に強く関与。
- 05 斜索(前腕骨間膜の):近位の橈尺間を斜走する索状組織。前腕回旋の安定や荷重伝達に寄与すると考えられる。
- 06 橈骨:親指側の前腕骨。回外位では橈骨が尺骨の外側を走る。
- 07 前腕骨間膜:橈骨と尺骨の間を張る膜。筋の起始となり、力の伝達と骨間の安定に重要。中央部の繊維が斜めに走るのが特徴。
- 08 尺骨:小指側の前腕骨。回旋の軸に近い安定側の骨。
- 09 尺骨茎状突起:尺骨遠位内側の突起。手関節の靱帯付着部。
- 10 関節円板(下橈尺関節):いわゆるTFCCの一部。遠位橈尺関節と手根骨列の間のクッション兼安定化装置。
- 11 橈骨茎状突起:橈骨遠位外側の突起。手関節外側の靱帯付着と触診ランドマーク。
要点
- 回内・回外は、近位と遠位の橈尺関節が同時に働く"二関節連結運動"。
- 安定化は、肘側では輪状靱帯、前腕中央では骨間膜と斜索、手首側ではTFCC(関節円板)と茎状突起周囲の靱帯群が担います。
図のどこをもう少し詳しく見たいですか?番号を指定していただければ、臨床的意義や触診のコツも補足します。