0350 (右足の関節で、足底側からの図)

J0350 (右足の関節で、足底側からの図)
(中足骨は中央で切断され、関節包は靱帯を除いて取り除かれています。)
足底側から見た右足の関節図の説明(J0350)
- 全体像
- 観察方向は足底側。中足骨は中央で切断され、関節包は靱帯以外取り除かれています。足底の靱帯群と腱走行、足根骨の配置が分かる図です。
- 主な番号の対応と要点
- 01 中足骨 I–V(01a〜01e 各第1〜第5中足骨)
前足部の縦アーチと横アーチの桁材。基部は足根骨と、遠位は基節骨と関節。
- 02 底側中足靱帯
各中足骨底(基部)同士を連結して前足部の横アーチを安定化。
- 03 長腓骨筋腱
外側足縁から足底を斜走して第1中足骨基部へ。横アーチ維持と外反・回外の補助。
- 04 長足底靱帯
踵骨から立方骨・中足骨基部へ広く走る強靱な靱帯。外側縦アーチの主要支持帯で、腓骨筋腱のトンネルを形成。
- 05 踵骨隆起
足底腱膜やアキレス腱付着部の塊。荷重受け部。
- 06 前脛骨筋腱
主に内側楔状骨と第1中足骨基部へ。背屈と内反に関与、内側縦アーチの動的支持。
- 07 内側楔状骨(第1楔状骨)
第1中足骨基部と舟状骨の間に位置。内側柱の要石。
- 08 底側楔舟靱帯
舟状骨と楔状骨群を結び、内側縦アーチを補強。
- 09 後脛骨筋腱
足底で複数の足根・中足基部に広く付着。土踏まず(内側縦アーチ)の最重要動的支持。
- 10 舟状骨
距骨頭の前方にある内側柱の要骨。舟状骨粗面は後脛骨筋腱付着。
- 11 底側立方舟靱帯
立方骨と舟状骨を連結し、外側縦アーチと横アーチの連関を補強。
- 12 底側踵舟靱帯(スプリング靱帯)
踵骨隆起から舟状骨に張り、距骨頭を受け皿のように支える。内側縦アーチの「受けバネ」。
- 13 底側踵立方靱帯(短足底靱帯)
外側縦アーチの支持。長足底靱帯の近位深層に位置。
- 14 長趾屈筋腱
2–5趾へ分岐し末梢で趾屈曲。立脚期の推進力と把持に寄与。
- 15 長母趾屈筋腱
母趾末節に至り強力な屈曲力。長趾屈筋腱と交叉し、推進と内側アーチを補助。
- 16 足の屈筋支帯(破裂靱帯)
内果の後方で屈筋腱・後脛骨動静脈・脛骨神経を押さえ保持する支持帯。
- 臨床・機能のポイント
- アーチ支持の三本柱
靱帯:スプリング靱帯(12)、長足底靱帯(04)、短足底靱帯(13)
腱:後脛骨筋腱(09)、長腓骨筋腱(03)
骨配列:舟状骨(10)、楔状骨(07)など。これらの損傷や機能不全は扁平足や外側足部痛の原因になります。
- 前足部の横アーチ
底側中足靱帯(02)と長腓骨筋腱(03)が重要。中足骨痛や横アーチ低下と関連。
アノテーション
00
A03_0346(足の関節)Joints of foot→Articulationes pedis【足の関節;足関節】Joints of foot (A03_6_10_001)
01
A02_0989(中足骨[1-5])Metatarsal bones [I-V]→Ossa metatarsi; Ossa metatarsalia [I-V]【中足骨[1-5]】Metatarsals; Metatarsal bones [I-V] (A02_5_17_001)
01a
○→Os metatarsale I【第1中足骨】First metatarsal bone; 1st metatarsal bone (A02_5_17_001_1)