0345 (右足の関節:後方からの図)

J0345 (右足の関節:後方からの図)
(関節包は靱帯を除いて取り除かれます。)
この図は「右足の関節:後方からの図」で、足関節から距骨下関節(距踵関節)までの後面を、関節包の大部分を除去して靱帯と骨性ランドマークを示しています。
- 01 脛骨(Tibia):内側の長い下腿骨遠位端。内果へ続く柱。荷重を主に担う。
- 02 距骨滑車(Trochlea tali):距骨上面。脛骨遠位端と噛み合い足関節の背屈・底屈が起こる。
- 03 後脛距部(三角靱帯の一部):内側(脛側)から距骨後方を支持。内反ストレスに抵抗。
- 04 脛踵部(三角靱帯の一部):内側から踵骨に至る強靱帯。距踵関節の内側安定化。
- 05 内側距踵靱帯:距骨と踵骨を内側で結ぶ短靱帯。距骨下関節の内側支持。
- 06 長母趾屈筋腱溝:距骨後突起間の溝。長母趾屈筋腱が通過し、滑走路となる。
- 07 腓骨(Fibula):外側の下腿骨遠位端。外果を形成し外側支持を担う。
- 08 後脛腓靱帯:脛腓遠位関節の後方安定化。ハイアンクルスプリンの損傷部位になり得る。
- 09 後距腓靱帯(外側靱帯の一部):距骨と腓骨を後方で連結。外側不安定性に関与するが、前距腓靱帯より損傷頻度は低い。
- 10 後距踵靱帯:距骨後面と踵骨上面を結ぶ。距骨下関節の後室の安定化。
- 11 踵腓靱帯(外側靱帯の一部):外果から踵骨外側へ。内反捻挫で前距腓靱帯に次いで損傷しやすい支持帯。
- 12 踵骨隆起:踵骨後上部の膨隆。アキレス腱付着部の近傍で、体重支持と足底筋群の起始に関与。
要点
- 内側は「三角靱帯(03・04など)」が強固で、外側は「距腓複合靱帯(09・11など)」が主支持。
- 距骨下関節は内・後距踵靱帯(05・10)などで安定化され、回内外の微細運動を許容。