0013 (13a. 腰椎の体の水平断面、13b. 脱灰され、透明な第4腰椎:上方からの図)

J0013 (13a. 腰椎の体の水平断面、13b. 脱灰され、透明な第4腰椎:上方からの図)
椎体からは水平切断により上部と下部が切り取られ、約1cm厚のスライスだけが残されます。
画像の見方とポイントを説明します。
- 上段(13a)
- 腰椎の椎体を水平にスライスした断面像です。外周の白く連続する帯は緻密骨(皮質骨)。内部の蜂の巣状パターンは海綿骨(骨梁)で、上下方向の荷重を受ける縦走骨梁と、それをつなぐ横走骨梁が網目状に走って強度を保ちます。左右の表示「右側/左側」は標本の向きを示します。
- 下段(13b)
- 脱灰して透明化した第4腰椎(L4)を上から見た像です。中央の大きな穴は椎孔。前方の丸みのある部分が椎体、後方に棘突起、左右に横突起が張り出し、椎体と後方構造をつなぐ部分が椎弓根、その後方が椎弓です。上下の関節突起は隣接椎と椎間関節を作り、脊柱の可動性と安定性に関与します。
- 解剖学的背景
- 腰椎はL1~L5の5個からなり、体重支持と可動性のバランスを担います。特に椎体内の骨梁配列は荷重線に沿って発達し、圧縮力に耐える構造です。
- 画像中の「右」「左」の表示は解剖学的左右を指し、臨床でも標本や画像の取り違え防止に重要です。
- 臨床的示唆(ざっくり)
- 海綿骨の粗密や皮質骨の連続性は骨粗鬆症や圧迫骨折の評価に関係します。
- 椎孔や関節突起の形態は脊柱管狭窄や椎間関節由来の腰痛の診断で重要です。
アノテーション
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A02_0577(腰椎[L1-L5])Lumbar vertebrae [LI-LV]→Vertebrae lumbales [LI-LV]【腰椎[L1-L5]】Lumbar vertebrae [L I-L V] (A02_2_04_001)
01
A01_0009(右)Right →Dexter【右】Right (A01_0_00_006)
02
A01_0010(左)Left →Sinister【左】Left (A01_0_00_007)