0018 (右の脛骨と腓骨、下端部:前面断図)

J0018 (右の脛骨と腓骨、下端部:前面断図)
図の概要
- Spalteholz 図譜のプレートで、右下腿の「脛骨と腓骨」の遠位端を前額断で示した標本です。
- 画像右側の太い骨が脛骨(tibia)、左側の細い骨が腓骨(fibula)。下端=足関節側を中心に、海綿骨(骨梁)と皮質骨の厚みがわかるように処理されています。
見どころ
- 骨端線(epiphysial line)
- 図中の矢印「骨端線」は、脛骨遠位部の骨端線(成長板の痕跡)を指しています。成熟後は線状の瘢痕として残り、年齢推定や病変評価の目安になります。
- 海綿骨トラベクラの配列
- 脛骨遠位端では、荷重方向に沿って縦走する骨梁と、関節面直下を支えるアーチ状の骨梁が見えます。
- 腓骨遠位端(外果)では、関節外側の張力に対応する比較的細かい骨梁網を形成します。
- 皮質骨の厚さ
- 脛骨の骨幹部は皮質骨が厚く、遠位に向かうにつれて内腔が拡がり骨梁が密になる"メタフィシス(骨幹端)"の特徴がはっきりします。
- 右側標本であること
- ページのアノテーションに「右(Dexter)」が付され、向かって右が内側=脛骨、左が外側=腓骨という左右関係が確定しています。
臨床につながるポイント
- 骨端線の位置関係は、小児の骨折(Salter-Harris 分類)や成長障害の評価で必須。
- 海綿骨の配列は、足関節骨折の受傷機序や骨粗鬆症での支持力低下の理解に役立ちます。
- 皮質骨と海綿骨の移行(骨幹端)は、骨髄炎や腫瘍が好発する領域としても重要。
必要なら、この図にラベル付きの注釈案を作ってページの「アノテーション」節に追記できます。
アノテーション
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A02_0900(脛骨)Tibia →Tibia【脛骨】Tibia; *Shank bone; *Shin bone (A02_5_06_001)