中間楔状骨 Os cuneiforme intermedium
中間楔状骨(第二楔状骨)は、足根骨の一つで、足の内側縦アーチの形成に重要な役割を果たす骨です(Sarrafian, 1993; Standring, 2020)。
解剖学的特徴
位置と関係
- 舟状骨(Os naviculare)の遠位に位置し、その関節面と接します(Gray, 2021)。
- 遠位面は第二中足骨底と関節を形成します(Netter, 2018)。
- 内側面は内側楔状骨と、外側面は外側楔状骨と接します(Moore et al., 2017)。
- 3つの楔状骨の中で最も小さく、最も短い骨です(Standring, 2020)。
形態
- 楔形の形状を持ち、底面(基底部)は足背側を向き、尖端部は足底側を向いています(Sarrafian, 1993)。
- 前後径が短く、高さが最も低いため、楔状骨列の前縁で最も深い陥凹を形成します(Standring, 2020)。
- 6つの関節面を持ちます:近位面(舟状骨と)、遠位面(第二中足骨と)、内側面(内側楔状骨と)、外側面(外側楔状骨と)、そして時に第一・第三中足骨底との小関節面(Gray, 2021)。
骨化
- 生後約3歳頃に単一の骨化中心から骨化が始まります(Scheuer and Black, 2000)。
- 3つの楔状骨の中で最後に骨化が始まります(Scheuer and Black, 2000)。
機能と臨床的意義
生体力学的機能
- 足の内側縦アーチの維持に不可欠な構成要素です(Sarrafian, 1993)。
- 第二中足骨を支持し、荷重を分散する役割を果たします(Neumann, 2016)。
- 歩行時の推進力の伝達において重要な支点となります(Neumann, 2016)。