1075 (足底の皮膚の隆起部と乳頭)

J1075 (足底の皮膚の隆起部と乳頭)
倍率:8:1. (上部では表皮が部分的に、下部では完全に浸軟化しています。)
図の要点(J1075:足底の皮膚の隆起部と乳頭)
- 倍率は約8倍。上半分は表皮が部分的に、下半分は完全に浸軟しており、組織の境界がやや柔らかく見えます。
- 00 Cutis:皮膚全体の視野。足底(Planta, 00a)は厚い角質層と発達した真皮が特徴で、荷重と摩擦に適応します。
ラベル解説
- 01 皮膚小溝(Sulci cutis)
- 表面の細い溝。隣り合う「小稜」との繰り返しパターンを作り、いわゆる皮膚紋理の基盤になります。汗の流路にもなります。
- 02 汗孔(汗口)(Pore of sweat gland)
- エクリン汗腺の開口部。足底は発汗が盛んで、すべり止めや温度調節に寄与します。
- 03 皮膚小稜(Cristae cutis, Papillary ridges)
- 小溝に挟まれた脊(リッジ)。指紋と同様の隆起列で、摩擦を高めグリップを向上させます。
- 04 乳頭(真皮乳頭)(Papillae dermis)
- 真皮が表皮側へ突き出す柱状構造。表皮と噛み合い、ずれを防ぎ、表皮基底層との界面面積を増やして栄養・ガス交換を助けます。足底では特に発達し、機械受容器(メルケル終末など)が局在する部位でもあります。
何が分かるか
- 足底のリッジ(03)と真皮乳頭(04)が、機械的強度と触覚機能を両立させていることが視覚化されています。
- 汗孔(02)がリッジ・溝パターンの表面に散在し、滑り抵抗と湿潤環境の調節に関与します。
アノテーション
00
A16_0003(皮膚)Skin →Cutis【皮膚】Skin (A16_0_00_002)