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片山正輝

目次(V. 神経系)脳神経(図譜)

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A14_1669(舌下神経[脳神経XII])Hypoglossal nerve [XII]△

基本的特徴

解剖学的経路

機能と分布

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図511(頭蓋腔の位置)

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図524(交感神経幹上部・舌咽神経・迷走神経・副神経・舌下神経)

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図525(頚部の神経)

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図527(右側の迷走神経と交感神経の頚部、胸腔、および腹腔上部における分枝)

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図536(頚部の神経と血管(深層))

舌下神経は舌下神経核から起こり、10〜15本の根糸をもって延髄の前外側溝で表面に出る。これらの根糸は集まって、通常2本のかなり大きな束をなす。この2束は別々に、あるいは1つに合して硬膜の嚢を出て、1つの硬膜鞘に包まれ、舌下神経管を通り頭蓋の外に達する。

舌下神経管に入る箇所で、舌下神経は後頭静脈洞の静脈と結合している静脈冠Venenkranzに取り囲まれる。これを舌下神経管静脈網Rete canalis n. hypoglossiという。頭蓋底の外では、舌下神経はまず迷走神経の内側かつ後方に位置するが、節状神経節の部位では結合組織によって迷走神経と密着しながら、この神経の外側面に移行する。その後、茎突舌骨筋と顎二腹筋の後腹の内側面に沿って下方に走り、次いで下方に凸の緩やかな弓を描いて前方に進む(舌下神経弓Arcus hypoglossi)。顎舌骨筋に覆われ、舌骨舌筋の外面に接して通過し、舌の内部に放散する。

舌下神経は下行の際、内頚静脈および内頚動脈と次のような関係にある。すなわち、両血管の間を貫くか、あるいは後方から両血管の外側に達する。次いで外頚動脈の外面および顔面静脈の頚部の内面と交差し、両者の間を前方に通り抜ける。

舌下神経の下行部は迷走神経、第1から第3までの頚神経の前枝、および交感神経の上頚神経節と結合する。そのため、舌下神経はもともと運動性であったが、生理的作用の異なる線維を含むようになる。

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J0557 (頚部浅層の動脈:右前方からの図)

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J0834 (脳の底部:下方からの図)

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J0835 (脳幹:右方からの図)

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J0840 (後脳および延髄:左外側からの図)

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J0843 (脳:下前方からの図)

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J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

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J0865 (オリーブ中央を通る脳幹の断面)

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J0902 (硬脳膜:上方からの図)

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J0904 (硬脳膜と頭蓋骨を通る神経)

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J0913 (下顎神経の分岐、深層:右方からの図)

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J0918 (頭蓋骨内の舌咽神経、迷走神経、副神経の経過:後方からの図)

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J0919 (右側の舌神経:右方からの図)