解剖学的構造の概要
- 顔面部には、浅側頭動脈、耳介側頭神経、上顎動脈などの重要な血管と神経が分布している。
- 頸部上部では、内頸静脈、内外頸動脈、迷走神経、舌下神経が走行している。
- 頸部中部には、甲状腺と交感神経幹が位置し、甲状腺動脈と頸動脈が分布している。
- 頸部下部には、鎖骨下静脈、腕神経叢、内胸動脈が存在し、大胸筋と三角筋が付着している。
臨床的意義
- 頸部の深層には、重要な血管系と神経系が密集しており、これらの解剖学的位置関係の理解は臨床上極めて重要である。

図536(頚部の神経と血管(深層))
[図536] 頚部の神経と血管(深層)
こちらの解剖図について、上部から下部に向かって主要な構造物を説明いたします:
- 顔面部:
- A. temporalis superficialis(浅側頭動脈)
- N. auriculotemporalis(耳介側頭神経)
- A. maxillaris(上顎動脈)
- N. et A. buccalis(頬神経・動脈)
- M. buccinatorius(頬筋)
- 頸部上部:
- V. jugularis interna(内頸静脈)
- A. carotis interna(内頸動脈)
- A. carotis externa(外頸動脈)
- N. vagus(迷走神経)
- N. hypoglossus(舌下神経)
- 頸部中部:
- Glandula thyreoidea(甲状腺)
- Truncus sympathicus(交感神経幹)
- A. thyreoidea(甲状腺動脈)
- A. cervicalis(頸動脈)
- 頸部下部:
- V. subclavia(鎖骨下静脈)
- Plexus brachialis(腕神経叢)
- A. thoracica interna(内胸動脈)
- M. pectoralis major(大胸筋)
- M. deltoides(三角筋)
この図は頸部の深層にある神経・血管の解剖学的位置関係を詳細に示しています。特に頸動脈系、静脈系、および主要な神経の走行が明確に描かれています。