腓腹筋 Musculus gastrocnemius

J239.png

J0239 (右大腿骨と筋の起こる所と着く所:前方からの図)

J240.png

J0240 (右大腿骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)

J503.png

J0503 (右大腿の筋:背面からの図)

J505.png

J0505 (右大腿の筋:背面図)

J506.png

J0506 (右大腿の筋:背面図)

J507.png

J0507 (右膝の筋:脛側からの図)

J508.png

J0508 (右膝の筋:腓側からの図)

J509.png

J0509 (右下腿の筋:腓側からの図)

J510.png

J0510 (右下腿の筋、前面からの図)

J512.png

J0512 (右の下腿の筋:後方からの図)

J963.png

J0963 (右大腿の神経:後方からの図)

J965.png

J0965 (右下腿の神経、後方からの図)

1. 解剖学的構造

1.1 位置と形態

腓腹筋は下腿後面の最表層に位置する二頭筋で、内側頭(caput mediale)と外側頭(caput laterale)の2つの筋頭から構成されます(Gray and Standring, 2016)。両筋頭は紡錘形を呈し、下腿後面の表層を占めることで、いわゆる「ふくらはぎ」の隆起を形成します(Netter, 2019)。この筋は下腿三頭筋(musculus triceps surae)の一部を構成し、深層に位置するヒラメ筋(musculus soleus)とともに足関節の主要な底屈筋として機能します(Moore et al., 2018)。

1.2 起始と停止

起始:

停止:

両筋頭は下腿の中央部で筋腹を形成した後、扁平な腱に移行します。この腱はヒラメ筋の腱と合流して強靭なアキレス腱(tendo calcaneus、腓腹腱 tendo Achillis)を形成し、踵骨隆起(tuber calcanei)の後面中央部に付着します(Palastanga and Soames, 2019)。アキレス腱は人体最大かつ最強の腱であり、その断面積は約80mm²、長さは約15cmに達します(O'Brien, 2005)。

1.3 筋の構造的特徴

1.4 血管供給

腓腹筋への動脈血供給は主に以下の血管から行われます(Standring, 2020):