
J0238 (右大腿骨、近位端、筋の起こる所と着く所:前外側からの図)

J0239 (右大腿骨と筋の起こる所と着く所:前方からの図)

J0240 (右大腿骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)











外側広筋は、大腿四頭筋(Quadriceps femoris muscle)を構成する4つの筋(大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋)の中で最大かつ最も外側に位置する筋肉です(Standring, 2015)。その解剖学的特徴と臨床的意義について、以下に詳述します。
外側広筋の起始は広範囲にわたり、以下の複数の部位から始まります(Moore et al., 2018; Standring, 2015):
この広範な起始により、外側広筋は大腿骨の外側面のほぼ全体を覆う形で配置されています(Netter, 2019)。
外側広筋の筋線維は大腿外側を斜め前下方に向かって走行し、特徴的な羽状構造(Pennate structure)を形成しています(Netter, 2019; Lieber and Ward, 2011)。この羽状構造により、筋線維は腱に対して斜めに配列され、より多くの筋線維を限られた空間に収容することができます。これは筋力発揮において重要な解剖学的特徴です。
筋腹は大腿の中央部で最も厚く、近位および遠位に向かって徐々に薄くなります。筋の厚さは平均で約2〜3cmですが、個人差や筋の発達度により変動します(Agur and Dalley, 2017)。
外側広筋の腱線維は、大腿四頭筋の他の3つの筋(大腿直筋、内側広筋、中間広筋)の腱線維と合流し、大腿四頭筋の共通腱(Quadriceps tendon)を形成します(Platzer, 2018)。この共通腱は膝蓋骨(Patella)の上縁および上外側縁に付着します。
外側広筋の一部の腱線維は、膝蓋骨を迂回して膝蓋支帯(Patellar retinaculum)、特に外側膝蓋支帯を経由し、最終的に脛骨粗面(Tibial tuberosity)に放散します(Agur and Dalley, 2017)。この解剖学的配置により、外側広筋は膝蓋骨の安定性、特に外側方向への安定化に重要な役割を果たします。