側頭骨
側頭骨は、頭蓋の底部および側面に位置する大きな不規則形の骨です。主な特徴は以下の通りです:
- 頭蓋側壁の中央部と頭蓋底中央の両側部を形成します。
- 平衡聴覚器(外耳道・中耳・内耳)を保護します。
- 岩様部(乳突部と錐体)、鼓室部、鱗部の3つの部分から構成され、生後約1年で癒合して単一の骨になります。
- 外耳孔があり、外耳道と鼓室をつなぎます。
- 頬骨突起が頬骨に達し、頬骨弓を形成します。
- 下縁から咬筋が起始します。
側頭骨には、解剖学的に重要ないくつかの特徴があります:
- 鼓室骨裂孔(Huschke孔):外耳道下壁の内側1/3に位置する孔で、約26%の人に見られます。
- 側頭鱗頭頂突起:側頭骨鱗部の頭頂縁が上方に突出した部分で、約34%の人に見られます。
- 外耳道骨腫:外耳道内に生じる骨瘤で、約1.4%の人に見られます。
- 乳突孔:側頭骨の乳突様突起の後方に位置し、約83.5%の人に存在します。
J0026 (右の側頭骨:外側からの図)
J0027 (側頭骨:内上方からの図)
J0028 (右の側頭骨:下方からの図)