虫垂は、盲腸の内側下部から出て、盲端に終わる細長い腸です。長さは6~15cm、直径は6~10mmです。虫垂は腹膜に包まれ、腹膜ヒダである虫垂間膜によって回腸末端部の腸間膜の腹膜後葉に連なっています。虫垂の起始部は、いわゆるマクバーネー点と呼ばれる点に投射されます。マクバーネー点は上前腸骨棘と臍を結ぶ線上で、外側3分の1に位置します。手術時には、虫垂に到達するために結腸ヒモに沿って下行することができます。虫垂の位置は、盲腸の後方にあるものが74%、内下方に向かうものが21%です。虫垂の形状や大きさは、個人によって著しく異なります。虫垂の内腔は狭く、しばしば老廃物などによって完全に閉鎖されていることがあります。虫垂は、粘膜、粘膜下組織、筋層、漿膜から構成されていますが、粘膜固有層から粘膜下組織にかけて、リンパ小節が異常によく発達していることが特徴です。