内側頭(上腕三頭筋の)Caput mediale (Musculus triceps brachii)

J0176 (右上腕骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)

J0462 (右脇の下の筋:尾側図)

J0470 (右上腕の筋(深層):背面図)

J0471 (右前腕の筋:前面からの図)

J0472 (右前腕の筋:手掌側からの図)

J0474 (右前腕の筋(第3層):掌側図)

J0575 (右肩甲骨の動脈:背面図)

J0576 (右上腕の動脈、手掌側からの図)

J0578 (右前腕第1層の動脈、手掌側図)

J0579 (右前腕第2層の動脈:手掌側図)

J0939 (右上腕の神経幹:内側からの図)

J0940 (右上腕の筋神経:前方からの筋)

J0947 (右上腕の筋神経:後方からの図)
解剖学的構造
起始と停止
上腕三頭筋内側頭は、上腕三頭筋を構成する3つの頭(長頭、外側頭、内側頭)の中で最も深層に位置し、最も広範囲から起始する筋頭です(Standring, 2015)。
起始部位:
- 上腕骨後面の遠位2/3部分:橈骨神経溝(らせん溝)の遠位側から起始します。この神経溝は上腕骨中央部後面を斜めに走行し、橈骨神経と深上腕動脈が通過する溝状の構造です(Moore et al., 2018)。
- 上腕骨内側上顆上稜:上腕骨遠位内側の隆起した稜線から起始します。
- 内側筋間中隔:上腕骨内側面に付着する結合組織性の隔壁で、屈筋群と伸筋群を区画します(Netter, 2019)。
- 外側筋間中隔の一部:上腕骨外側面の筋間中隔からも一部起始します(Agur and Dalley, 2017)。
停止部位:
- 肘頭(尺骨の肘頭突起):尺骨近位後面の大きな突起で、肘関節伸展の梃子作用点となります。
- 上腕三頭筋腱の深層:長頭および外側頭と合流して共通の強靭な腱を形成し、肘頭に付着します(Standring, 2015)。
筋の構造と組織学的特徴
筋線維の配列:内側頭は羽状筋(pennate muscle)の構造を持ち、筋線維が腱に対して斜めに配列しています。この構造により、筋の横断面積に対して多くの筋線維を収容でき、大きな筋力を発揮することが可能です(Lieber and Fridén, 2000)。
位置関係:
- 上腕三頭筋の3つの頭の中で最深層に位置します。
- 長頭と外側頭に覆われており、体表からの直接触診は困難です。
- 橈骨神経が内側頭の筋腹を貫通または近接して走行するため、この部位での損傷は神経障害のリスクがあります(Drake et al., 2020)。
筋線維タイプ:内側頭は主に遅筋線維(タイプI線維)と速筋線維(タイプII線維)が混在しており、持久的な姿勢保持と瞬発的な力発揮の両方に対応できる特性を持ちます(Johnson et al., 1973)。