内腹斜筋
内腹斜筋は、腹部の側面と前面に位置する重要な筋肉で、以下のような特徴を持ちます:
- 起始:腰筋膜、腸骨稜の中間線前部2/3、鼡径靭帯外側2/3
- 停止:
- 上部線維:最下位3本の肋骨軟骨
- その他:第10肋骨につながる腱膜に広がり、腹部中央線で白線を形成
- 機能:
- 神経支配:下部6本の胸神経と上部2本の腰神経前枝、腸骨下腹神経、腸骨鼡径神経からの枝
- 血液供給:上・下腹壁動脈と深腸骨回旋動脈の筋枝
内腹斜筋の構造と走行には以下のような特徴があります:
- 筋線維束は急角度で上昇し、第10–12肋骨下縁に筋性停止
- 腹側筋線維束は上向きの角度が緩やか:上前腸骨棘からはほぼ水平、鼡径靭帯からは斜め下方へ進行
- 腱膜線維は白線で外腹斜筋腱膜と交織し、反対側の外腹斜筋腱膜に連続
内腹斜筋は腹部の運動や姿勢維持に重要な役割を果たし、他の腹部筋肉と協調して機能します。
J0217 (右の寛骨:筋の起こる所と着く所を示す内側からの図)
J0433 (横隔膜:腹腔からの図)
J0438 (腹筋(第2層):腹面図)
J0439 (右の内腹斜筋の腱が腹直筋鞘に移行する図)