大腿骨体 Corpus femoris
大腿骨体は大腿骨の中央部を構成する長い円柱状の骨幹部であり、人体最長の骨である大腿骨の主要部分を形成しています(Moore et al., 2018)。

J0330 (右の股関節:前方からの図)

J0331 (右の股関節:後方ろからの図)

J0332 (右股関節:後方からの図)

J0333 (右の股関節:内側からの図)

J0334 (右の股関節:前面切断図、前方からの後部切断図)

J0339 (右膝関節:後方からの図)

J0340 (右の膝関節:背面からの図)

J0342 (右膝関節:大腿骨の外側顆を通る矢状断、側面からの正中矢状面)

J0343 (右の膝関節:側面からの図)
解剖学的特徴
形態と構造
- 骨体は全体として前方に凸の緩やかな湾曲を呈し、これは直立二足歩行における荷重伝達に適応した形態です(Standring, 2020)。
- 中央部(中間2/4)はほぼ円柱状を呈し、骨髄腔が発達しています(Moore et al., 2018)。
- 近位部(上部1/4)と遠位部(下部1/4)は楕円柱状に近い形状を示し、特に遠位部では下方に向かって幅が増大し、膝関節の形成に移行します(Standring, 2020)。
- 骨体の後面には粗線(linea aspera)という顕著な縦走隆起があり、多数の筋が付着する重要な部位となっています(Moore et al., 2018)。
骨体の3面と3縁
- 前面(facies anterior):滑らかで筋に覆われています(Standring, 2020)。
- 内側面(facies medialis)と外側面(facies lateralis):やや平坦で、大腿の筋群に接しています(Standring, 2020)。
- 後面の粗線は内側唇と外側唇に分かれ、近位では転子間線に、遠位では顆上線に移行します(Moore et al., 2018)。
血管供給
- 栄養動脈は主に大腿深動脈の枝から供給され、骨体中央部の栄養孔から進入します(Netter, 2019)。
- 骨膜動脈も骨体の血行に重要な役割を果たしています(Netter, 2019)。
臨床的重要性
骨折
- 大腿骨骨幹部骨折は高エネルギー外傷(交通事故、高所からの転落など)で発生し、重篤な合併症を伴うことがあります(Bucholz et al., 2010)。
- 骨折部位により近位1/3、中央1/3、遠位1/3に分類され、それぞれ付着筋の牽引力により異なる転位パターンを示します(Bucholz et al., 2010)。