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図530(前根と後根の線維が脊髄神経の共通幹からその4本の枝へ移行する経路)
概説 脊髄神経の前枝は、体壁の前方部の皮膚と筋肉に分布する。これには体肢の皮膚と筋肉も含まれる。なぜなら、体肢は体壁の前方部から伸び出した特殊な構造だからである。また、体壁前方部の皮膚の一部が外陰部の形成に関与するため、外陰部も脊髄神経前枝の広範な分布領域に含まれる。
隣接する脊髄神経の前枝はしばしば互いに結合し、一方の神経が隣の神経に全部または一部移行する。これにより鋭角や、まれに弓状の連結が生じる。この連結は係蹄(Ansae)と呼ばれる。係蹄は胸神経領域では不定だが、他のすべての脊髄神経では必ず存在し、6つの異なる神経叢の起源となる。これらの神経叢は、多くの場合4本の脊髄神経前枝が集まって形成される。
1. 頚神経叢 Plexus cervicalis, Halsgeflecht CI~CIV
2. 腕神経叢 Plexus brachialis, Armgeflecht CV~CVIII, ThI.
3. 胸神経の前枝 Rami ventrales der Brustnerven
4. 腰神経叢 Plexus lumbalis, Lendengeflecht.
5. 坐骨神経叢Plexus ischiadicus, Gesäßgeflecht