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(図550(腰神経叢の諸枝と腹大動脈およびその分枝)、図551(腰神経叢とその諸枝(前面図))、図552(**右下肢の皮神経分布領域:**後面)、553(**右下肢の皮神経分布領域:**前面)、図554(右大腿における大腿神経と閉鎖神経(I))、図555(右大腿前面の皮神経)、図556(右大腿における大腿神経と閉鎖神経(II))、図558(右大腿および寛骨部後面の神経))
腰神経の前枝は第1から第5へと著しく太さを増す。L1の直径は約2.5mm、L2は約4mm、L3とL4は約6mm、L5は約7mmである。
腰神経の前枝は係蹄(Ansae)を形成して互いに結合している。L1~L3とL4の上半は係蹄を作って連続し、1つの顕著な神経叢を形成する。これが腰神経叢(Plexus lumbalis, Lendengeflecht)である。腰神経叢は大腰筋の実質内に埋まっており(図550(腰神経叢の諸枝と腹大動脈およびその分枝)、図551(腰神経叢とその諸枝(前面図)))、腰椎の肋骨突起の前方に位置する。
L4の下方の小さい部分はL5と結合して腰仙骨神経幹(Truncus lumbosacralis)という1つの太い幹を形成する。これは分界線を越えて小骨盤内に達し、梨状筋の前方でその下に続く前枝と合して仙骨神経叢(Plexus sacralis)となる。腰神経係蹄(Ansae lumbales)は3つあり、次のように構成されている:L1は2枝に分かれ、上方の枝は末梢の枝に分かれ、下方の枝がL2と結合する。L2は第4腰椎のところでL3の大きい部分と合し、すぐ後でL4の大きい部分と結合する。これら3つの根が鋭角をなして合することにより、この神経叢の主要神経である大腿神経(N. femoralis)が形成される。