腕橈骨筋

腕橈骨筋は、以下のような特徴を持つ筋です:

この筋肉は解剖学的に重要で、多くの図譜に詳細に描かれています。上腕骨、前腕骨、上腕の筋、前腕の筋を示す様々な図に登場します。

腕橈骨筋は橈骨神経によって支配されています。

興味深いことに、腕橈骨筋の変異として、上腕筋との癒合が2〜3%の頻度で報告されています。

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J0175 (右上腕骨とその筋の起こる所と着く所:前方からの図)

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J0176 (右上腕骨と筋の起こる所と着く所:後方からの図)

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J0183 (右前腕骨:筋の起こる所と着く所:回外位の手掌側からの図)

日本人のからだ(本間敏彦 2000)によると

腕橈骨筋は、橈骨の外側縁に位置し、上腕骨の外側縁、外側上顆の上と外側上腕筋間中隔から起始します。この筋は橈骨の茎状突起の基底部で停止します。上腕骨外側縁下部から起始し、橈骨下端に停止します。起始部の変異として、上腕筋との癒合の報告があります(2-3%)(井上、1934)。霊長類では、起始の上端部が三角筋の停止部まで伸びる種も存在し、上腕部の中央部より近位に広がっているものが多いです。ヒト胎児でも、起始部の上位端が上腕骨の中央部より近位まで伸びる例が4%観察されます(石見、1951 b)。