線条体[広義の]Corpus striatum
基本構造と分類
- 線条体は、尾状核とレンズ核(被殻と淡蒼球)から構成される (Haber and Calzavara, 2009)。
- 尾状核と被殻は内包によって分離された「新線条体」、淡蒼球は「古線条体」として区別される (Graybiel, 2008)。
解剖学的位置と寸法
- 新線条体の長径は平均54.7mm、幅径は65.0mm、高径は40.3mmである (Mai et al., 2015)。
- 前頭極から40-46mmの位置にあり、脳梁膝の後方平均6mmに位置する。
- 後頭極から57-68mmの位置にあり、脳梁膨大の前方3-14mmに位置する。
機能的役割
- 新線条体(尾状核と被殻)は、大脳基底核系の主要な入力部として機能する (Kreitzer and Malenka, 2008)。
- 淡蒼球(古線条体)は、大脳基底核系の主要な出力部として機能する。
- 運動制御、学習、認知機能の調節に重要な役割を果たしている (Balleine et al., 2007)。
神経伝達物質と回路
- 線条体のニューロンの大部分はGABA作動性の中型有棘ニューロンである (Tepper et al., 2010)。
- ドーパミン系からの入力を受け、運動制御に重要な役割を果たす。
- グルタミン酸作動性の大脳皮質からの入力も受ける (Smith et al., 2014)。
臨床的意義
- パーキンソン病では、黒質-線条体ドーパミン系の変性が主要な病態である (Obeso et al., 2017)。
- ハンチントン病では、線条体の中型有棘ニューロンが選択的に変性する (Ross and Tabrizi, 2011)。
- 統合失調症の病態生理にも線条体の機能異常が関与している (Howes and Kapur, 2009)。