右葉(肝臓の)Lobus hepatis dexter

J0587 (腹部内臓最深層の動脈:腹面図)

J0708 (腹膜の折り返し部分と肝臓:前方からの図)

J0709 (腹膜の折り返し部分と肝臓:上方からの図)

J0709 (腹膜の折り返し部分と肝臓:上方からの図)

J0710 (腹膜の折り返し部分と肝臓:下後方からの図)

J0713 (肝臓と膵臓の排出路:正面からの図)

J0717 (腹部内臓:前方からの図)

J0718 (小腸:正面からの図)

J0719 (腸間膜の屈曲:前方から見た図)

J0721 (小網:前方からの図)

J0722 (網嚢:前から開けられた図)

J0723 (肝臓を引き上げたときの網嚢への入口)
肝臓の右葉は、肝臓全体の中で最も大きく臨床的に重要な部分です。解剖学的および臨床的観点から見た特徴について、最新の研究知見を踏まえて解説します(Sibulesky, 2013):
1. 解剖学的特徴
- 肝臓全体の約4/5(80%)を占める最大の区域(Skandalakis et al., 2004)
- 頭側では横隔膜に接し、尾側では右腎と右副腎に接している(Gray and Standring, 2016)
- 肝円索(旧臍静脈)と肝鎌状間膜によって左葉と区分される
- 左葉との解剖学的境界は、下大静脈と胆嚢窩を結ぶ線(Cantlie線)に一致(Bismuth, 1982)
- 横隔面(上面)、内臓面(下面)、後面の3つの面を持つ
2. 血管支配と区域構造
- 門脈右枝により栄養され、肝静脈により還流される(Abdel-Misih and Bloomston, 2010)
- 肝動脈右枝からの動脈血供給を受ける
- Couinaudの肝区域分類では、V〜VIII区域に相当(Couinaud, 1957)
- 前区域(V、VIII区域)と後区域(VI、VII区域)に分けられる(Strasberg, 2005)
3. 臨床的意義
- 肝臓機能の大部分(約80%)を担っており、肝機能検査値に大きく影響(Fan et al., 2011)
- 肝細胞癌、転移性肝腫瘍などの好発部位(El-Serag, 2011)
- 肝切除術において、右葉切除は機能的な残肝容積の評価が特に重要(Clavien et al., 2007)
- 画像診断(CT、MRI、超音波)での評価が肝疾患診断に不可欠(Sahani and Kalva, 2004)
右葉は肝臓全体の構造と機能を理解する上で中心的な部位であり、多くの肝疾患の診断・治療において重要な解剖学的指標となります。特に肝臓外科において、血管走行と区域構造の正確な把握が安全な手術に不可欠です(Jarnagin et al., 2002)。