横行結腸は、右結腸曲から左方向に走り、やや上昇して脾臓の下端で左結腸曲に達するまでの約30-50cmの大腸の一部です。その外側は、腹膜によって完全に覆われ、長い横行結腸間膜によって後腹壁に固定されています。腹壁との間には大網があります。横行結腸は、広い横行結腸間膜を持っているため、大きな可動性を持ちます。横行結腸は、前下方に球状を呈して横断し、その中央部は下垂しています。最下部は、背面臥位でほぼ臍の高さにありますが、直立位で特に充満する時には下腹部、さらには骨盤まで下垂することがあります。広い横行結腸間膜によって、腹膜腔は上下2部に分けられます。