






J0128 (第九胸椎から第二腰椎:右方から、そして少し背面からの図)




J0305 (右側の肋骨と関連する椎骨、および靱帯:背面および右側からの図)


定義と基本構造
横突起は、椎骨の椎弓根または椎弓から外側方に突出する1対の骨性突起である(Gray and Williams, 2023)。これらは脊柱の各レベルで特徴的な形態学的差異を示し、筋・靱帯の付着部位として機能的に重要な役割を果たす(Standring et al., 2024)。
頚椎の横突起
頚椎の横突起は独特の構造を有する。最も顕著な特徴は横突孔(foramen transversarium)の存在であり、第1頚椎(環椎)から第6頚椎まで、この孔を通じて椎骨動脈と椎骨静脈叢が通過する(Moore et al., 2023)。横突起は前結節(tuberculum anterius)と後結節(tuberculum posterius)から構成され、これらは肋骨要素と真の横突起要素の癒合により形成される。第6頚椎の前結節は特に大きく、頚動脈結節(Chassaignac結節)と呼ばれ、総頚動脈の圧迫点として臨床的に重要である(Standring et al., 2024)。第7頚椎の横突起は他の頚椎と異なり、横突孔が小さいか欠如していることが多い。
胸椎の横突起
胸椎の横突起は後外側方に突出し、その先端には肋骨横突関節面(facies articularis transversalis)が存在する(Gray and Williams, 2023)。この関節面は肋骨結節と肋横関節(costotransverse joint)を形成し、胸郭の安定性と呼吸運動に重要な役割を果たす。第1胸椎から第10胸椎まで明瞭な関節面を有するが、第11・第12胸椎では肋骨との関節が退化している。横突起の長さは上位胸椎で最大となり、下位に向かって徐々に短縮する(Netter, 2024)。
腰椎の横突起
腰椎の横突起は比較的長く、前外側方に伸展する。発生学的には肋骨突起(processus costiformis)として知られ、肋骨の退化痕である(Moore et al., 2023)。第3腰椎の横突起が最も長く、第5腰椎では短く厚い形態を示す。腰椎横突起の基部には副突起(processus accessorius)が存在し、多裂筋などの深層背筋の付着部となる(Standring et al., 2024)。横突起の形態には個体差が大きく、片側または両側の先天性欠損、過剰発達などの変異が報告されている。
筋付着部としての機能
靱帯付着部としての機能