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片山正輝
目次(I.骨格系)

基本構造
- 側頭骨は頭蓋の底と側壁を形成し、聴覚器の重要部分を内包している
主要部位
- 錐体乳突部には内耳道、顔面神経管、乳突蜂巣などの重要な構造が含まれる
- 鼓室部は外耳道の底部と側壁を形成し、鼓膜が付着する鼓室溝を有する
- 鱗部は円板状の骨板であり、頬骨突起と下顎窩を含み、頭蓋側壁の形成に寄与する
重要な解剖学的特徴
- 内耳道底の顔面神経管口を通じて、聴覚・平衡感覚に関与する重要な神経が通過する
- 錐体部最大の管である頚動脈管は、内頚動脈を頭蓋腔へと導く
- 乳突蜂巣の発達程度には著しい個人差が認められる

RK215(側頭骨の後面および隣接する後頭骨の部分)

RK224(**新生児の右側頭骨:**外側面)、225(**新生児の右側頭骨:**内側面)

RK227(内耳道底)

RK228(左の側頭骨:外方からみる)

RK229(左側頭骨:内側面)

RK230(左側頭骨:下面観)、231(左側頭骨:前面観)

RK232(左中耳の内側壁および隣接する上壁・下壁・後壁)

RK233(顔面神経管の経路)
側頭骨は頭蓋の底と側壁を形成し、後頭骨・蝶形骨・頭頂骨の間を埋めている。さらに、聴覚器の重要部分を収める役割を担っている。この骨は錐体乳突部、舌骨部、鼓室部、鱗部という4つの主要部分で構成される。

[図227] 内耳道底(5倍拡大) 左側頭骨

[図228]左の側頭骨:外方からみる(1/1)
*鱗乳突縫合の痕跡であり、必ずしも存在するわけではない。

[図229]左側頭骨:内側面(1/1)

[図230]左側頭骨:下面観(1/1)
*後頭骨の頚静脈突起と結合する面。
[図231]左側頭骨:前面観(1/1)

[図232]左中耳の内側壁および隣接する上壁・下壁・後壁 1.5倍拡大

[図233] 顔面神経管の経路:図232と同一の標本。薄い骨層を取り除いて表示(1.5倍拡大)
錐体乳突部Pars petromastoidea(錐体部と乳突部)および舌骨部Pars hyoidea
錐体部の諸管 Kanäle des Felsenbeins
鼓室部 Pars tympanica
鱗部 Pars squamalis