背側骨間筋
足の背側骨間筋は、足の背側に位置する筋肉群で、以下のような特徴があります：
構造：
- 4個存在し、それぞれが2頭を持ちます。
- 全ての中足骨の対向面および長足底靭帯から起始します。
位置と走行：
- 第1から第5中足骨の相対する面から始まります。
- 深横中足靭帯の背側を通って前方へ進みます。
停止：
- 第1背側骨間筋は第2趾基節骨底の内側部に停止します。
- 第2から第4背側骨間筋は第2から第4趾基節骨底の外側部に停止します。
- 多くの副束が趾背腱膜や中足趾節関節の関節包にも停止します。
機能：
- 第2趾を中心として趾を開く働き（外転作用）があります。
- 各趾の外転、第2〜4趾の中足趾節関節の屈曲、趾節間関節の伸展を可能にします。
- 中足骨を寄せ集めて前足部の構造を安定させます。
神経支配：
- 主に外側足底神経の深枝によって支配されます。
- 第1背側骨間筋は、多くの場合、深腓骨神経からも枝を受けます。
これらの筋肉は、足の細かな動きと安定性に重要な役割を果たしています。
J0274 (右足の骨：足の筋の起こる所と着く所を示す背面図)
J0521 (右足背の第二層の筋)
J0522 (右足の骨間筋：足背からの図)
J0523 (右足の骨間筋：足底からの図)
日本人のからだ（堀口正治 2000）によると
足の筋は足背の筋と足底の筋に分けられます。足背の筋(図63)は、足根骨から起こり指の骨に至る短い筋で、下腿伸筋の停止腱に覆われています。
足背の筋は主に、足の背側骨間筋と短母指伸筋を指します。足の背側骨間筋は各々2頭を持ち、全ての中足骨対向面および長足底靭帯から起こります。これらの筋の収縮により、第2趾を中心に各趾が外転し、第2〜4趾における中足趾節関節の屈曲と趾節間関節の伸展が可能となります。短母指伸筋は踵骨前部の背面から起始し、母指基節骨底に停止します。