足底方形筋 Musculus quadratus plantae

J0274 (右足の骨:足の筋の起こる所と着く所を示す背面図)

J0275 (右足の骨:足筋の起こる所と着く所を示す足底側の図)

J0518 (右足底の筋(第2層))

J0519 (右足の足底の筋(第3層))

J0526 (右足底の腱鞘は赤い物質で注入された図)

J0604 (右足底の動脈)

J0968 (右足底の深部神経、下方からの図)
足底方形筋は、足の底部に位置する重要な筋肉で、長趾屈筋の作用を補助し、足趾の屈曲運動に関与します (Gray and Carter, 2010; Standring, 2016)。臨床的・解剖学的に詳細な特徴は以下の通りです:
位置と構造:
- 短趾屈筋の下層(第3層)に位置し、腓腹筋・ヒラメ筋の腱である踵骨腱(アキレス腱)の付着部である踵骨隆起から起始します (Moore et al., 2018)。
- 内側頭と外側頭の2つの部分で構成され、それぞれ異なる形態と起始を持ちます。内側頭は幅広く厚い一方、外側頭は薄く腱性の特徴を持ちます (Standring, 2016)。
- 筋全体の長さは約5-7cm、幅は約2-3cmで、名前の通り方形の形状を呈します (Abrahams et al., 2013)。
起始:
- 内側頭:踵骨隆起の内側突起前方の凹面(踵骨隆起内側突起と踵骨の足底面との間)から筋性に起始 (Standring, 2016)
- 外側頭:踵骨隆起の外側突起前方および踵骨の外側面から腱膜性に起始 (Moore et al., 2018)
- 両頭は長足底靱帯(長足底靱帯は踵骨から立方骨・外側楔状骨に至る)を介して起始し、足部外側の安定性にも関与します (Palastanga and Soames, 2012)。
走行と形状:
- 2つの頭は前内側に向かって走行し、長足底靱帯の底面で合流して扁平な長方形の筋束を形成し、足部中央部で長趾屈筋腱の下方を前方に進みます (Netter, 2019)。
- 筋腹は前方に進むにつれて細くなり、徐々に腱性の構造に移行します (Standring, 2016)。
停止:
- 長趾屈筋腱の外側縁に沿って、その底側と背側の両面に停止します。一部の線維は第2~5趾の長趾屈筋腱に個別に付着します (Moore et al., 2018)。
- このような付着様式により、長趾屈筋腱の方向を内側から前方に変更させる作用があります (Palastanga and Soames, 2012)。
機能:
- 長趾屈筋腱の牽引方向を調整し、足趾の屈曲力を強化します。長趾屈筋腱は足関節の後方から足底に向かって斜めに走行するため、足底方形筋がない場合、趾が外側に引っ張られる傾向があります (Neumann, 2017)。
- 長趾屈筋と協調して第2~5趾の遠位・中節間関節の屈曲に関与します (Kendall et al., 2010)。