基節骨 Phalanx proximalis manus

J0202 (右の第三指の中手骨と指節:手の背面からの図)

J0203 (右の手骨:手掌側からの図)

J0204 (右の手骨:手の背側からの図)

J0324 (右手の第3指の中手骨と関節、および靱帯、橈骨側からの図)

J0486 **(**右手の掌側骨間筋)

J0487 (右手の背側骨間筋)
定義と位置
基節骨(きせつこつ、Phalanx proximalis)は、手の各指の最も近位に位置する指節骨であり、解剖学的には中手骨(metacarpal bone)の遠位端と近位指節間関節(proximal interphalangeal joint, PIP joint)の間に位置します(Gray, 2020)。手には親指から小指まで5本の基節骨が存在し、それぞれが中手指節関節(metacarpophalangeal joint, MP joint)を介して対応する中手骨と連結しています(Standring, 2021)。
形態学的特徴
全体的な形状
- 基節骨は長管骨(long bone)に分類され、体部(shaft)、近位端の底(basis)、遠位端の頭(caput)から構成されます(Moore et al., 2018)
- 掌側面(volar surface)は平坦であり、屈筋腱が滑走するための滑らかな表面を提供しています(Netter, 2019)
- 背側面(dorsal surface)は横方向に凸の湾曲を呈し、伸筋腱の付着部となっています(Schmidt et al., 2017)
- 第3指(中指)の基節骨が最も長く、第5指(小指)が最も短い傾向があります(Standring, 2021)
体部(Corpus/Shaft)
- 円柱状の骨幹部で、掌側と背側の両面に特徴的な構造を持ちます
- 側方の縁は鋭利で粗造であり、屈筋腱を包む線維性腱鞘(fibrous flexor sheath)が強固に付着します(Moore et al., 2018)
- 骨幹部には栄養孔(nutrient foramen)が存在し、骨への血液供給を担っています(Gray, 2020)
近位端の底(Basis)
- 楕円形の凹状関節面を有し、中手骨頭の凸状関節面と適合して中手指節関節を形成します(Gosling et al., 2016)
- この関節面は横方向に長い楕円形で、屈曲・伸展運動と限定的な側方運動を可能にします
- 親指の基節骨底は他の指と比較してやや球状に近く、より大きな可動域を持ちます(Netter, 2019)
遠位端の頭(Caput)
- 滑車状(trochlear)の関節面を呈し、中央に浅い溝があります(Schmidt et al., 2017)