肘頭窩 Fossa olecrani

J0170 (右上腕骨:後方からの図)

J0318 (右の肘関節は伸ばされ、上腕骨の滑車の軸に対して垂直に切断:尺側からの図)

J0369 (右の肘関節:手の回内時に伸ばされた橈尺方向からのX線像)

J0371 (右肘関節、直角に曲がって、手の回外時、橈尺方向からのX線像)
解剖学的構造
位置と形態:
- 上腕骨遠位端の後面に位置する深い三角形のくぼみ(Gray, 2020)
- 上腕骨滑車の直上、上腕骨後面の最下端部に存在(Standring, 2020)
- 大きさは約2.5-3cmの楕円形で、深さは約1-1.5cm(Morrey & Sanchez-Sotelo, 2009)
- 鉤突窩よりも大きく深い構造を呈する(金子, 2018)
周囲構造との関係:
- 上方:上腕骨体の後面と連続
- 下方:上腕骨滑車の後面に隣接
- 内側縁:内側上顆につながる内側上顆稜
- 外側縁:外側上顆につながる外側上顆稜
- 底部:薄い骨質で、時に骨欠損(上腕骨遠位窩)が存在することがある(Paraskevas et al., 2010)
機能と運動学
肘関節伸展時の機能:
- 肘関節完全伸展時に尺骨の肘頭(olecranon)を収容(Neumann, 2017)
- この嵌合により肘関節の過伸展を防止する機構として働く(Kapandji, 2019)
- 肘頭が肘頭窩に嵌入することで、伸展運動の終末域を規定(Neumann, 2017)
- 関節の安定性と運動範囲の制限に寄与(Morrey & Sanchez-Sotelo, 2009)