



解剖学的構造
肋骨頭(Caput costae)は、肋骨の後端部に位置する膨大した部分で、胸椎との関節を形成する重要な解剖学的構造です(Standring, 2020; Moore et al., 2017)。
関節面の構造
肋骨頸部との関係
肋骨頭の外側には肋骨頸部(Collum costae)が続き、その長さは約2~3cmです。頸部の外側端には肋骨結節(Tuberculum costae)があり、この部位は胸椎横突起の横突肋骨窩と関節を形成します(肋横突関節)(Netter, 2018)。
靱帯の付着
肋骨頭は以下の靱帯によって胸椎に固定されています(Moore et al., 2017):
臨床的意義
肋骨頭の脱臼・亜脱臼
外傷や反復性のストレス(投球動作、ゴルフスイングなど)により、肋骨頭が椎体から脱臼または亜脱臼することがあります(Waldman, 2015)。症状としては、背部痛、深呼吸時の疼痛、胸郭の運動制限などが見られます。
肋骨頭の関節炎
変形性関節症や関節リウマチなどにより、肋骨頭関節に炎症や変性が生じることがあります(Firestein et al., 2017)。これは胸背部痛や呼吸時の不快感の原因となります。
肋骨頭症候群
肋骨頭の機能障害や炎症により、背部から側胸部にかけての疼痛が生じる病態です(Waldman, 2015)。姿勢の悪化や胸郭の運動制限が原因となることが多く、理学療法や徒手療法が有効です。