主要な筋肉と特徴
- 腕橈骨筋は前腕の屈曲を主な作用とし、前腕の回内・回外運動も補助する
- 長橈側手根伸筋と短橈側手根伸筋は手の伸展と橈骨側への外転を行い、発生学的には単一の筋として位置づけられる
- 総指伸筋は第2〜第5指の伸展を担当し、腱連結の存在により各指の独立した伸展が制限される
神経支配と脊髄節
- これらの浅層筋群は全て橈骨神経の支配下にある
- 脊髄節支配は主にC5〜C8の範囲に分布する
特徴的な変異
- 総指伸筋の第4腱欠如は、日本人男性の8.2%、女性の16.1%に認められる
- 固有小指伸筋の腱分裂は、日本人男性の30.9%、女性の24.7%に観察される
[図542] 右の前腕の深層の伸筋
[図543] 右の前腕の伸筋
1. 腕橈骨筋 M. brachioradialis
2. 長橈側手根伸筋 M. extensor carpi radialis longus
3. 短橈側手根伸筋 M. extensor carpi radialis brevis
4. 総指伸筋 M. extensor digitorum communis, Fingerstrecker
5. 固有小指伸筋 M. extensor digiti quinti proprius
6. 尺側手根伸筋 M. extensor carpi ulnaris
7. 肘筋 M. anconaeus