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目次（IV. 内臓学）

骨盤筋膜の基本構造

• 小骨盤の筋膜は、内閉鎖筋筋膜および内外の骨盤隔膜筋膜から構成される

内閉鎖筋筋膜

• 内閉鎖筋の内側面を覆い、小坐骨孔を閉鎖し、下方で仙結節靱帯から生じる鎌状突起と結合する
• 閉鎖筋膜腱弓を形成し、その形態には個体差が大きい

骨盤筋膜

• 壁側部（骨盤筋膜）と臓側部（骨盤内筋膜）に分かれ、恥骨、内閉鎖筋膜、仙骨を起始とする
• 骨盤筋膜腱弓は恥骨結合下部から坐骨棘に伸展し、内骨盤隔膜筋膜との境界を形成する

尿生殖隔膜筋膜

• 内尿生殖隔膜筋膜と外尿生殖隔膜筋膜が深会陰横筋を被覆し、尿生殖隔膜を形成する
• 前縁において強固に結合し、尿道前靱帯となる

[図337]骨盤筋膜の後部：骨盤後壁の前面、23歳の女性。(H. Luschka)

a 内腸骨動脈。b 内腸骨静脈。c 仙骨神経叢（前2者とともに少し前方に引っ張ってある）。** 骨盤筋膜。d 大坐骨切痕の高さにおける骨盤筋膜の凹縁。I～V 腱性の起始尖頭（これらは互いにつながっている）。穴の中には交感神経の仙骨神経節がある。e 第1の起始尖頭の分岐（静脈の外膜に移行している）。下方では、この筋膜は前仙尾靱帯（f）と合している。そこでは筋膜が靱帯から剥がしてある。靱帯の傍には前仙尾筋（g, g）がある。h 中仙骨静脈。i 尾動脈。k 尾動脈糸球。尾骨の尖端の後方には前方に開いた尾骨筋嚢（l）がある。

(Sitz.-Ber. d. k. Akad. d. W., math. naturw. Kl., Bd. 35, 1859.)

1. 内閉鎖[筋]筋膜 Fascia m. obturatoris interni

2. 骨盤筋膜 Fascia pelvis

3. 尿生殖隔膜筋膜 Fasciae diaphragmatis urogenitalis