上腸間膜静脈 Vena mesenterica superior

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J0589 (前腸間膜動脈の枝:腹面図)

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J0619 (小腸の一部の動脈と静脈)

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J0620 (門脈の分岐:腹面図)

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J0621 (門脈の幹)

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J0692 (十二指腸と膵臓、および腹膜の覆い:前方からの図)

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J0713 (肝臓と膵臓の排出路:正面からの図)

上腸間膜静脈は、消化器系における主要な静脈血管であり、腹部血管系において極めて重要な役割を果たしています。以下にその詳細な解剖学的特徴と臨床的意義について記述します (Gray et al., 2020; Standring, 2021)。

解剖学的特徴

起始と走行

上腸間膜静脈は、回盲部付近の右下腹部において、空腸静脈、回腸静脈、回結腸静脈などの分枝が合流することで形成されます (Drake et al., 2019)。形成後、静脈は上腸間膜動脈の右側を並走しながら頭側へ向かい、膵臓の後面を斜めに横切ります。膵頭部の後方において、左側から脾静脈と合流し、門脈を形成します (Moore et al., 2022)。この合流部は肝門脈系の起始点として臨床的に重要な解剖学的ランドマークとなります。

分布領域と支流

上腸間膜静脈は、上腸間膜動脈の分布領域に対応する広範な消化管領域から静脈血を集めます (Standring, 2021):

これらの領域からの静脈血は、以下の主要な支流を介して上腸間膜静脈に集められます: