甲状関節面(輪状軟骨の)Facies articularis thyroidea cricoideae

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J0731 (輪状軟骨:後方からの図)

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J0732 (輪状軟骨:右側からの図)

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J0737 (喉頭とその靭帯:右側からの図)

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J0739 (内側の喉頭筋:右側からの図)

解剖学的特徴

甲状関節面(facies articularis thyroidea)は、輪状軟骨の弓部外側面に位置する小さな隆起した楕円形の関節面である。この関節面はやや外側上方に傾斜しており、硝子軟骨で覆われている。構造的には関節包と関節腔を有し、甲状軟骨下角と輪状甲状関節(articulatio cricothyroidea)を形成する。

機能的役割

甲状関節面の主要な機能は、甲状軟骨と輪状軟骨間の回転運動を可能にすることである。この運動は声帯の緊張度調節に重要な役割を果たし、発声時の音高調整に不可欠である。輪状甲状関節における回転運動により、声帯の長さと張力が変化し、これが音声の高さを制御する主要なメカニズムとなっている。

臨床的意義

関節機能不全は発声障害の重要な原因となることがある。特に喉頭外傷や関節炎により可動性が制限されると、声の質や音域に著しい影響を与える。また、関連構造物である輪状甲状靭帯(ligamentum cricothyroideum)は、緊急気道確保時の輪状甲状靭帯切開(cricothyroidotomy)の重要な解剖学的指標となる。

参考文献