輪状軟骨弓 Arcus cartilaginis cricoideae

J0729 (甲状軟骨と輪状軟骨:右方からの図)

J0730 (甲状軟骨と輪状軟骨:前方からの図)

J0732 (輪状軟骨:右側からの図)

J0737 (喉頭とその靭帯:右側からの図)

J0739 (内側の喉頭筋:右側からの図)

J0744 (喉頭の正中断、右半分:左方からの図)

J0745 (喉頭の前頭断、前半部:後方からの図)

J0746 (喉頭の前部を通る前向きの切断図)
輪状軟骨弓は、喉頭の重要な構成要素であり、以下のような特徴を持ちます。
解剖学的特徴
輪状軟骨弓は輪状軟骨の前方および側方に位置する弓状の部分で、後方の輪状軟骨板と連続して完全な輪を形成しています。その厚さは約2-3mm、高さは5-7mm程度とされています。
組織学的特徴
輪状軟骨弓は硝子軟骨で構成されており、加齢とともに石灰化や骨化が進行します。表面は粘膜下組織と喉頭粘膜に覆われています。
機能的役割
輪状軟骨弓の主な機能には以下があります:
- 気道の保持: 円筒状の形状により気道を常に開存させる支持構造として機能します。
- 喉頭の基礎骨格: 甲状軟骨や他の喉頭構造物の支持台となります。
- 筋肉の付着部: 輪状甲状筋や後輪状披裂筋などの喉頭筋群の起始・停止部を提供します。
- 関節形成: 側方部で甲状軟骨下角との間に輪状甲状関節を形成し、声帯の緊張調節に関与します。
臨床的意義
- 外科的指標: 気管切開術において重要な解剖学的指標となります。
- 外傷: 骨折によって気道閉塞を引き起こす可能性があります。
- 小児における特徴: 気道の最狭部となるため、異物誤嚥や浮腫による閉塞リスクが高くなります。
- 画像診断: 超音波検査で同定しやすく、気管挿管や神経ブロックの目印として有用です。
参考文献
- Casiano, R.R., Zaveri, V. and Lundy, D.S. (2017) 'Age-related changes in the human laryngeal cartilages', Laryngoscope, 127(8), pp. 1892-1897. → 喉頭軟骨の加齢性変化に関する研究