右結腸曲 Flexura coli dextra

J0635 (消化管のやや模式的な概観図)

J0720 (大腸と腸間膜の根:前方からの図)

J0721 (小網:前方からの図)

J0722 (網嚢:前から開けられた図)

J0723 (肝臓を引き上げたときの網嚢への入口)
定義と位置
右結腸曲(肝臓結腸曲、Flexura coli dextra/hepatica)は、上行結腸と横行結腸の移行部に位置する結腸の屈曲部である。右上腹部の肝臓下面、胆嚢の内側に存在し、通常第9-10肋軟骨の高さに相当する(Netter, 2023)。
解剖学的関係
- 前方:肝臓右葉の下面、胆嚢
- 後方:右腎の前面、十二指腸下行部
- 腹膜関係:前方と側方は腹膜に覆われているが、後方は後腹膜に固定されている
血管支配
- 動脈:主に右結腸動脈(上腸間膜動脈由来)
- 静脈:右結腸静脈(上腸間膜静脈に流入)
神経支配
交感神経(腹腔神経叢由来)、副交感神経(迷走神経由来)により支配される(Moore et al., 2022)。
臨床的意義
- 右結腸曲がんは発見が遅れやすく、予後不良のことがある(Sadler and Langman, 2019)
- 腹部外傷時に損傷を受けやすい部位のひとつである
- 結腸内視鏡検査時に通過困難となることがある屈曲部である
参考文献
- Drake, R.L., Vogl, A.W. and Mitchell, A.W.M. (2020) Gray's Anatomy for Students. 4th edn. Philadelphia: Elsevier.→ 学生向けの解剖学教科書として広く使用されている標準的テキスト
- Gray, H. and Standring, S. (2021) Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice. 42nd edn. London: Elsevier.→ 解剖学の最も権威ある包括的参考書