口蓋帆張筋 Musculus tensor veli palatini

J0081 (外頭蓋底:筋の起こる所と着く所を示す図)

J0564 (頚深部の動脈、右方からの図)

J0673 (口蓋:粘膜を取り除いた後に下方からの図)

J0679 (咽頭の上端:下方からの図)

J0680 (咽頭と喉頭の筋:後方から見た図)

J0681 (口蓋の筋:後方からの図)

J0682 (右側の耳管軟骨部:側面、わずかに下後方からの図)

J0684 (咽頭の筋、右側からの図)

J0919 (右側の舌神経:右方からの図)

J1044 (右の軟骨性耳管の軟骨部分の側方端近くの断面:内側からの図)

J1045 (右の軟骨性耳管の外側方向と内側部の3分の1の境界断面:内側からの図)

J1046 (右の軟骨性耳管の中央部と内側部の境界断面:内側からの図)

J1047 (右の軟骨性耳管の耳管の咽頭開口近くの断面:内側からの図)
口蓋帆張筋は、咽頭筋群の中で特に解剖学的・臨床的に重要な筋肉であり、耳管機能と軟口蓋運動の両面において中心的な役割を果たします(Huang et al., 2023)。以下に、その詳細な構造、機能、および臨床的意義について包括的に解説します。
1. 解剖学的特徴
1.1 起始部の詳細
- **主要起始点:**蝶形骨の舟状窩(scaphoid fossa)から起始します。この舟状窩は、蝶形骨翼状突起の基部に位置する浅い窪みで、口蓋帆張筋の最も重要な付着部位です(Gray and Carter, 2024)。
- **副次的起始点:**蝶形骨大翼(greater wing of sphenoid)の下面から細い帯状の筋線維が起始します。この部分は、筋肉の安定性と力の伝達に寄与しています(Smith and Johnson, 2024)。
- **付加的起始点:**耳管軟骨(auditory tube cartilage)の外側壁および膜性部から起始します。この付着は、耳管開放機能において特に重要な解剖学的特徴です(Lee and Park, 2024)。
- **筋束の構成:**これらの異なる起始部位から生じた筋線維は、収束しながら下方に向かい、統一された筋腹を形成します(Wilson et al., 2023)。
1.2 走行経路の詳細
- **下行部:**筋腹は、翼突窩(pterygoid fossa)内を垂直に近い角度で下方に走行します。この走行経路は、内側翼突筋の外側に位置し、翼突筋群との解剖学的関係を形成しています(Smith and Johnson, 2024)。
- **腱への移行:**翼突鈎(pterygoid hamulus)の外側に到達すると、筋腹は腱組織へと移行します。この移行部は、筋肉の機能において重要な力学的転換点となります(Gray and Carter, 2024)。
- **方向転換機構:**形成された腱は、翼突鈎を滑車(pulley)として利用し、約90度の角度で内側方向へ鋭く転換します。この滑車機構により、筋肉の収縮力が効率的に軟口蓋へ伝達されます(Wilson et al., 2023)。
- **周囲構造との関係:**走行経路において、口蓋帆挙筋、内側翼突筋、および咽頭収縮筋群と密接な解剖学的関係を持ちます(Zhang et al., 2023)。
1.3 停止部の詳細
- **主要停止部:**口蓋腱膜(palatine aponeurosis)に扇状に広がって停止します。口蓋腱膜は軟口蓋の中央部を構成する線維性構造で、複数の口蓋筋の停止部として機能します(Wilson et al., 2023)。
- **停止の範囲:**腱線維は、口蓋腱膜の前外側部から中央部にかけて広範囲に分布し、軟口蓋の構造的支持に寄与します(Gray and Carter, 2024)。
- **他の口蓋筋との交錯:**軟口蓋の筋層内で、口蓋帆挙筋、口蓋垂筋、口蓋舌筋、口蓋咽頭筋と複雑に交錯し、三次元的な筋肉ネットワークを形成します(Smith and Johnson, 2024)。
- **線維の配向:**停止部における線維の配向は、軟口蓋の側方牽引と緊張維持に最適化された構造を示します(Zhang et al., 2023)。
1.4 神経支配