短趾屈筋 Musculus flexor digitorum brevis
短趾屈筋は足底の表層に位置する重要な筋肉で、足の中央部を占め、足底の第二層を形成します。この筋肉は解剖学的構造と機能の両面で足部の生体力学に重要な役割を果たしています(Gray, 2020; Standring, 2021)。

J0275 (右足の骨:足筋の起こる所と着く所を示す足底側の図)

J0517 (右足底の筋)

J0967 (右足底の皮神経、下方からの図)

J0968 (右足底の深部神経、下方からの図)
解剖学的特徴:
- 形態:紡錘形で、後方は単一の筋腹ですが、前方では4つの筋束に分かれます(Neumann, 2017)
- 位置:足底中央部の第二層に位置し、足底腱膜の直下に存在(McKeon et al., 2015)
起始:
- 足底腱膜の深層面(背側面)- 特に中央部からの強い付着
- 踵骨隆起の内側部(母趾外転筋の内側突起と小趾外転筋の外側突起の間)(Standring, 2021)
走行:
- 後方から前方へ縦走する
- 足底部の中央を通り、前方で4つの筋束に分岐(Drake et al., 2019)
停止:
- 4本の停止腱となり、第2〜第5趾の中節骨底部腹側面に停止
- 各停止腱は二股に分かれ、長趾屈筋腱が通過するChiasma tendinum(腱交差)を形成(Moore et al., 2018)
構造的特徴:
- 各停止腱は分岐前に2つに分かれ、長趾屈筋腱の両側を通過(Camper腱鞘)
- 長趾屈筋腱と共に腱鞘(屈筋腱鞘)に包まれて走行
- 短趾屈筋腱と長趾屈筋腱の関係は、上肢の浅指屈筋腱と深指屈筋腱の関係と相同(Standring, 2021)
神経支配: