横隔膜 Diaphragma

J0433 (横隔膜:腹腔からの図)

J0434 (横隔膜:腰部、腹腔からの図)

J0451 (腰部の筋(第2層):背面図)

J0573 (腹部前壁の動脈:背面図)

J0584 (胸大動脈、腹側図)

J0586 (男性の腹部大動脈:腹面図)

J0635 (消化管のやや模式的な概観図)

J0685 (食道と気管とその周囲:前方からの図)

J0708 (腹膜の折り返し部分と肝臓:前方からの図)

J0721 (小網:前方からの図)

J0727 (男性の正中矢状断での腹膜の経過:赤色、やや模式的に示している)

J0756 (12歳の少年の胸腺と心膜:前方からの図)

J0757 (12歳少年の胸部臓器:前方からの図)

J0758 (右の胸腔と縦隔、肺および胸膜の除去:右側からの図)

J0759 (左の胸腔と縦隔、肺および胸膜の除去:左側からの図)

J0764 (後腹壁にある男性の泌尿器:前方からの図)

J0767 (右腎:後方からの図)

J0931 (横隔神経:前面からの図)

J0975 (胸腔内の交感神経の右側境界線、前右側からの図)

J0977 (腹腔神経叢:前面からの図)
横隔膜は、胸腔と腹腔を分離する主要な筋性の隔壁であり、呼吸運動において中心的な役割を果たす骨格筋である (Gray and Lewis, 2018)。その解剖学的特徴と臨床的意義について、以下に詳述する:
1. 解剖学的特徴
1.1 起始と付着
- 腰椎部:右脚は第1-4腰椎椎体前面、左脚は第1-3腰椎椎体前面から起始する (Standring, 2020)。
- 内側部:腰椎椎体前面から起始する腱弓を形成する。
- 外側部:腸腰筋筋膜上を走行する。
- 肋骨部:第7-12肋骨の内面および肋軟骨から起始する。
- 肋骨間の部分は腹横筋の起始部と交差する (Moore et al., 2022)。
- 胸骨部:剣状突起後面から起始する。
- 最も薄い部分であり、左右の肋骨弓との間に三角形の間隙(Larrey間隙)を形成する (Drake et al., 2020)。
1.2 構造的特徴
- 中心腱(腱中心):三つ葉状の腱膜構造で、右葉が最大である (Moore et al., 2022)。
- 形状:三つ葉(右葉、中葉、左葉)からなるクローバー状構造。
- 位置:第9-10胸椎レベルに位置する。
- 筋線維:放射状に配列し、周囲から中心腱へ向かって走行する。
- 収縮時:中心腱が下降し、胸郭容積を増大させる (West and Luks, 2021)。
- 厚さ:約2-4mm(部位により可変)である。
- 最も厚い部分:椎体に付着する脚部(約4mm)。
- 最も薄い部分:中心腱(約2mm)。
1.3 重要な開口部
- 大静脈孔(第8胸椎レベル):下大静脈、右横隔神経が通過する。
- 位置:中心腱の右葉内に位置する。
- 構造:腱性の縁を持ち、呼吸運動中も大きさが変化しにくい (Netter, 2019)。
- 食道裂孔(第10胸椎レベル):食道、迷走神経が通過する。
- 位置:中心腱の右後方に位置する。
- 構造:筋性の縁を持ち、胃食道逆流症との関連がある (Mittal and Balaban, 2021)。
- 大動脈裂孔(第12胸椎レベル):大動脈、胸管、奇静脈が通過する (Netter, 2019)。
2. 神経支配と血管分布
2.1 神経支配
- 横隔神経(C3-C5):運動・感覚支配の主体である (Drake et al., 2020)。
- 下位肋間神経(第7-11):感覚支配の補助を行う。