小胸筋 Musculus pectoralis minor

J0163 (右肩甲骨、筋の起こる所と着く所:背面からの図)

J0429 (右の胸筋(第2層)、正面からの図)

J0574 (右腋窩の動脈、正面図)

J0615 (右の腋窩の静脈:前面図)

J0932 (右側の腕神経叢とその短い枝:前面からの図)

J0934 (右の腕神経叢(鎖骨下部)が下から前に向かっている図)

J0939 (右上腕の神経幹:内側からの図)
概要
小胸筋は前胸部に位置する三角形の筋肉で、大胸筋の深層に完全に覆われています。この筋は肩甲骨の運動制御と上肢の機能において重要な役割を果たし、多くの臨床的問題と関連しています(Gray and Lewis, 2020; Standring, 2023)。
解剖学的特徴
起始
- 通常、第3、第4、第5肋骨の前外側面から起始します(Moore et al., 2022)。
- 個体差により第2〜第5肋骨から起始する場合もあります(Standring, 2023)。
- 各肋骨からの筋束は肋軟骨の近くで腱性の起始部を形成し、そこから筋線維が上外側に向かって集束します(Drake et al., 2019)。
- 起始部は前鋸筋の起始部と部分的に融合していることがあります(Standring, 2023)。
走行
- 筋線維は起始部から上外側に向かって走行し、大胸筋の深層を通過します(Netter, 2023)。
- 筋の走行中、腋窩動静脈および腕神経叢の上方を通過します(Moore et al., 2022)。
- 小胸筋の下縁は臨床的に重要な解剖学的指標となり、腋窩動脈を3つの部分に分ける基準となります(Sanders and Annest, 2021)。
停止
- 肩甲骨の烏口突起の内側前縁および上面に停止します(Drake et al., 2019)。
- 停止部では腱状になり、烏口腕筋の起始部と近接しています(Standring, 2023)。
- 一部の線維は烏口鎖骨靱帯や烏口肩峰靱帯と癒合することがあります(Moore et al., 2022)。
神経支配
- 内側胸筋神経(medial pectoral nerve)によって支配されています(Netter, 2023)。