後縦靭帯は、椎体と椎間円板の後面に沿って脊柱管の前壁を縦走します。上端は幅が広く、大後頭孔前縁から約1cm上方の斜台から始まります(この部分の深層部は蓋膜と呼ばれます)。下方に行くほど狭くなり、仙骨管の前壁に達します。椎間円板およびそれに接する椎体の縁と固く結合し、椎体後面の中央部とは結合がゆるいです。特に表層の線維は、4~5個の椎体を越えて椎間円板から椎間円板へと結合し、この靭帯が椎間円板に着くところでは特に幅が広くなっています。前・後縦靭帯は、椎体と椎間円板からなる柱を前後から支えるとともに、椎間円板の弾性によって緊張させられています。