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基本構造と特徴
解剖学的区分
広頚筋は、すでに1. 広頚筋 Platysma で述べたように、頭部と頚部からなる。頚部は単純な構造を維持しているのに対し、頭部はそれとは異なる複雑な構造を示す。この複雑さは、消化管、呼吸器、視覚器、聴覚器の各入口との関連によって生じている。しかし、その基本設計は明確である。すべての入口は内方の同心性の流れ(innere konzentrische Züge)と外方の放射状の流れ(äußere radiäre Züge)という構造を持つ。
[図513] 頭部の筋(I)
側頭筋膜(Fascia temporalis)および耳下腺咬筋膜(Fascia parotideomasseterica)を含む浅層。
[図514] 頭部の筋(II)
広頚筋、耳下腺咬筋膜、および眼輪筋の眼窩部を取り除いてある。側頭筋膜の浅葉は、頬骨弓ならびに前頭骨の側頭線から切り離し、その下にある脂肪層とともに上方に折り返してある。
[図515] 頭部の筋(III) 前面図
右側:浅層。左側:広頚筋、笑筋、眼輪筋の眼窩部を除去。また、大頬骨筋、眼角筋、眼窩下筋、犬歯筋、オトガイ三角筋、下唇方形筋も切除。
a) 頭蓋表筋 Mm. epicranii, Schädelhaubenmuskeln
b) 眼の周囲にある筋 Muskeln in der Umgebung des Auges
e) 外耳の筋 Muskeln des äußeren Ohres
[図516] 頭部の筋(IV)および舌骨上筋
広頚筋、耳下腺咬筋膜、側頭筋の浅葉とその深葉の一部、耳下腺と顎下腺を除去。また、眼輪筋の眼窩部、笑筋を取り除き、大頬骨筋、オトガイ三角筋、眼角筋、眼窩下筋、小頬骨筋、下唇方形筋を切除。
[図517] 頭蓋の側面図における頭部筋の起始と停止
(H. Virchow による)
[図518] 頭部の筋(V)および舌骨上筋 頬骨弓を鋸で切断し、咬筋の起始部を除去して側頭筋全体を露出させている。胸鎖乳突筋上部、耳介、および耳介の筋は取り除かれている。