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鼓室の基本構造
主要な壁の特徴
重要な解剖学的特徴
鼓室には6つの壁がある。
1.鼓室の上壁 Die obere Wand der Paukenhöhle
上壁すなわち鼓室の天井は室蓋壁Paries tegmentalisとよばれ、鼓室蓋Tegmen tympaniという薄い骨板で構成される。鼓室蓋は側頭骨の錐体乳突部に属する。
A15_0303(室蓋壁(鼓室の))Tegmental wall of tympanic cavity
2.鼓室の下壁 Die untere Wand der Paukenhöhle
下壁は頚静脈壁Paries jugularisとよばれ、鼓室の床であることから鼓室床Solum tympaniともいう。これは側頭骨の錐体の下面、特に頚静脈窩に相当する。まるみを帯びた凹面の狭い面で、通常複数の小胞状のくぼみがある。上方に開くこれらの小室は鼓室蜂巣Cellulae tympanicaeとよばれる。茎状突起の上端に相当する中耳の下壁には、しばしば茎突隆起Prominentia styloideaという隆起がある。下壁には鼓室小管Canaliculus tympanicusおよび下方の頚鼓小管Canaliculus caroticotympanicusの鼓室口が開口する。なお、上方の頚鼓小管は鼓室の内側壁に属する。