0236 (右大腿骨、近位端、第三転子(破格):後方からの図)

J0236 (右大腿骨、近位端、第三転子(破格):後方からの図)
この図は「右大腿骨 近位端(後方観)」を示し、主要な骨標識に番号が振られています。
- 01 小転子:腸腰筋(主に大腰筋と腸骨筋)の停止。内後方に突出する結節。
- 02 恥骨筋線(pectineal line):小転子から下方へ続く稜。恥骨筋の停止部に連なる線状隆起。
- 03 栄養孔:骨髄へ入る血管の入口。一般に骨幹中央へ向かう斜走の孔。
- 04 大転子:中殿筋・小殿筋など外側股筋群の主要停止部。後外側に大きく張り出す。
- 05 転子間稜:大転子と小転子を後面で結ぶ強い稜。方形筋(quadratus femoris)の停止。
- 06 第三転子(破格):人ではしばしば見られる変異的な結節で、殿筋粗面の上方に独立して現れることがある。
- 07 殿筋粗面(gluteal tuberosity):後面近位の粗面。大殿筋の停止の一部が付着し、遠位側は粗線(linea aspera)へ移行。
ポイント
- 観察方向は「後方から」。大転子の後外側の張り出しと、転子間稜が後面にあることが目印。
- 第三転子は"破格"で、個体差があり有無や大きさが異なる。画像診断や筋付着の同定で誤認防止が重要。
- 臨床的には、大殿筋や腸腰筋の付着部痛、股関節周囲の骨折線の読影、髄内釘挿入時の解剖学的ランドマーク理解に役立つ。
参照: 図と番号対応は当該ページの注記に基づく
アノテーション
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A02_0866(大腿骨)Thigh bone →Femur; Os femoris【大腿骨】Femur; Thigh bone (A02_5_04_001)