三叉神経運動核 Nucleus motorius nervi trigemini
解剖学的特徴
- 卵円形の大型神経細胞群であり、運動根と主知覚核の内側に位置する。
機能と神経連絡
- 下顎神経への運動線維を供給し、咀嚼反射の中枢として機能する。
- 皮膚、舌、口腔粘膜と咀嚼筋の反射弓を形成する。
- 皮質延髄路線維からの入力を受け、三叉神経二次線維との神経連絡を持つ。
臨床的意義と病変
- 核の損傷により、咀嚼筋の麻痺が発生する。
- 片側性損傷では、同側の咀嚼筋機能低下と開口時の下顎偏位が生じる。
脳の断面(模式図を含む)

cに対応する三叉神経の高さの断面の模式図

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

J0868 (三叉神経を通る脳幹の断面)

J0862 (図873-880で示された切断方向を示す、8〜9か月の人間の胎児の脳幹:後方およびやや右側からの図)