橋核 Nuclei pontis
解剖学的位置と構造
- 橋の腹側部に位置し、白質線維束により区画化された、多数の小さな神経細胞群で構成される。
組織学的特徴
- 中型から小型の多極性神経細胞が密に集積し、複雑な神経回路網を形成している。
機能的役割
- 小脳前核として最大の中継核であり、大脳皮質からの情報を、対側の小脳半球皮質へと伝達する。
- 運動制御と感覚情報処理において、重要な役割を果たしている。
進化的特徴
- 高等哺乳類で特によく発達しており、大脳皮質の発達に伴って、進化的に拡大している。
臨床的意義
- 障害が生じると、運動協調性や姿勢制御に重大な影響を及ぼす可能性がある。
脳の断面(模式図を含む)

cに対応する三叉神経の高さの断面の模式図

dに対応する延髄と橋の移行部の断面の模式図

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)