脊髄クモ膜
脊髄クモ膜は、脊髄を覆う髄膜の一つで、以下のような特徴を持ちます:
- 脊髄と硬膜と軟膜の間に存在する薄い膜で、血管を含みません
- 内皮細胞で覆われた多数の細い結合組織線維の小梁によって軟膜と結合しています
- クモ膜と軟膜の間には比較的広いクモ膜下腔があり、ここには脳脊髄液が存在します
- 頚部から胸部にかけて、背側正中部で小梁が多く、強くなり、上下に続いた中隔(中間頚部中隔)を作ります
脊髄クモ膜は臨床的に重要で、腰椎穿刺に利用されます。この処置は、脊髄損傷を避けるために脊髄円錐より下方(通常、第3、4腰椎間)で行われます
穿刺の際、高さの基準としてヤコビの線(左右の腸骨稜の最高点を結ぶ線)が用いられ、これは約第4腰椎の棘突起の高さに相当します
J0826 (脊髄を被鞘で挟む、背面からの図)
J0827 (脊椎管内の被鞘と下部脊髄端、背面からの図)
J0828 (脊椎と筋の断面図)
J0900 (頭部正中断面のクモ膜下腔、左半分:右方からの図)