外腸骨静脈

外腸骨静脈は、以下の特徴を持つ重要な血管です:

外腸骨静脈は、下肢からの血液を心臓へ戻す過程で重要な役割を果たしています。また、小骨盤の静脈系の一部として、内腸骨静脈や腸腰静脈などと複雑なネットワークを形成しています。

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J0590 (男性右側の閉鎖動脈と下腹壁動脈:左側からの図)

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J0590 (男性右側の閉鎖動脈と下腹壁動脈:左側からの図)

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J0591 (男性右側の閉鎖動脈(破格))

日本人のからだ(大久保真人 2000)によると

小骨盤の静脈の帰流形式

小骨盤の静脈には、外腸骨静脈、内腸骨静脈、腸腰静脈などが存在します。外腸骨静脈は、下肢の静脈を集める主要な部分であり、一部は前腹壁の下部からも血液を集めます。内腸骨静脈は小骨盤内の血液を集めて総腸骨静脈に流れ込みます。腸腰静脈は、腸腰動脈に沿って腸骨窩と後腹壁から血液を集め、大腰筋の深層を通って総腸骨静脈または外腸骨静脈に流れ込みます。

小骨盤の静脈系は4型に分類されます(表95)。一般的に、左側では壁側枝と臓側枝が合流して一つの幹を形成し、内腸骨動脈に沿って進み、最終的に総腸骨静脈に開口します。これは左側の大部分のケースで見られます。一方、右側では変異がはるかに多く見られます。

表95 小骨盤の静脈の帰流型の頻度