外側上膝動脈 Arteria superior lateralis genus

J0599 (右大腿深層部の動脈:前面からの図)

J0600 (右大腿の動脈、背面図)

J0601 (右下腿の動脈:背側からの図)

J0602 (右下肢の動脈:前方からの図)
外側上膝動脈は、膝窩動脈から分岐する膝関節周囲の重要な血管の一つで、膝関節への血液供給において中心的な役割を果たします(Standring 2020)。
解剖学的特徴
起始と走行:
- 膝窩動脈から分岐し、通常は膝窩動脈が膝窩筋の上縁を通過する付近から起こります(Moore et al. 2018)
- 腓腹筋の外側頭の上縁を外側に向かって走行します
- 大腿骨の外側上顆の上方を通過し、膝関節の外側面に到達します
- 外側広筋の深層を通り、筋肉内に血管枝を送ります
分布領域:
- 外側広筋への主要な血液供給源の一つとして機能します
- 大腿骨外側上顆周辺の骨膜に血管枝を送ります
- 膝関節の外側関節包に栄養血管を供給します
- 外側側副靱帯周辺の軟部組織に血液を供給します
- 最終的に膝関節動脈網(rete articulare genus)に合流し、膝関節周囲の豊富な血管網を形成します(Netter 2018)
解剖学的変異
外側上膝動脈には、臨床的に重要な解剖学的変異が多数報告されています:
- 共同幹の形成:
- 約50%の症例で中膝動脈と共同幹を形成します(Kim et al. 2006)
- 約10.3%の頻度で内側上膝動脈と共同幹を形成します(Yasar et al. 2012)
- 稀に外側下膝動脈との共同幹形成も報告されています
- 分岐パターンの変異:
- 膝窩動脈からの分岐高位には個人差があります
- 複数の分枝として起こる場合があります
- 大腿深動脈の下行枝から代償的に栄養を受ける場合があります
膝関節動脈網との関係